新作「ENIGMA VARIATIONS」〜後編

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デザインが決まったあと、早速僕はそのデザインを図面に落とし込み型出しダミーの製作に入った。隅田川の畔のPARADIDDLE LABで数種類の型のダミーを作り、神宮前のフラッグシップ・ストアに持ち込んで、セールスの稚佳とスタイリストの拓也に見せた。個々それぞれの様々な意見を集約して再度型出し作業を踏んだ後、最終のサイズが決定。サイズが決定したら次は内装の仕様をデザインしていった。

これまでのKATSUYUKIKODAMAのバッグの内装は、本当に必要最低限の仕様にしていた。いろんな所にたくさんポケットがあっても、どこに何を入れたかがわからなくなるし、ポケットのサイズや場所、ジッパーの有無さえしっかりと考えられていれば、必要最低限で十分と考えてきた。

けど、今回のトート・バッグのコンセプトは日常=仕事のデイリーユース。セールスの稚佳からもデイリーユースゆえ、PCやiPadが内部で踊らない様に固定できる機能が欲しいと言われていたし、阪急メンズのバイヤーの栗山さんとの商談の中で、「個人的にはトートはざっくり持ちたいんで口元の天ジップはいらないんだけど、ビジネスを意識すると天ジップと両アオリ(メイン以外の仕切りポケット)は必須かな〜」なんてリクエストもあり、内装の仕様はこれまでのバッグとは比べ物にならないくらい考えに考えた。

極限までミニマルにしたかったので外装部に両アオリのポケットは組み込みたくなかった。天ジップもばっちり閉めてバッグ自体が動きのない平面にしたくなかった。いろいろと考えた末、出てきたアイデアは、内装部に前後のアオリを作って、アオリの頂点部をジッパーでつなぐ仕様!この仕様だとシッパーを閉じてもバッグ自体が固定さてれ塗り壁のような平面にならないし、KATSUYUKIKODAMAらしい立体も壊されない!早速図面を描き、佐古へバトンタッチ。初めての仕様なのでパターンは苦労したけど数回修正したらほぼイメージ通りの内装に。超ミニマルなんだけど、内装がものすごい新しくて機能的なトート・バッグが誕生した瞬間だった。

展示会でもこのトート・バッグは本当に好評で、その注目度は半端じゃなくてものすごい手応えだった。新型のトート・バッグ「ENIGMA VARIATIONS」はまさにKATSUYUKIKODAMAの新領域へ突入させるキラーアイテムになること間違いなしだ。秋まで待てない!

【ENIGMA VARIATIONS】 COW LEATHER TOTE : ¥49,000  2018年9月一般リリース予定(一部店舗先行発売あり)

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