2020年に楽しみにしていたこと〜最終回

2020年に楽しみにしていたことが次々に中止か延期になってる。自分のなかで整理する意味でも中止や延期なっている「楽しみにしていたこと」を挙げてみる。今回は最終回。

実家大分への帰省:今年の春、2017年8月以来2年半ぶりに実家へ帰省する計画をしていた。もともと寒いのが心底嫌いな僕は、正月みたいな極寒の時期に帰省なんってもってのほかで、大分へは毎回、春先かGW、初夏か秋口に帰った。大分は九州だから温暖な気候って思われがちだけど、冬は東京よりもよっぽど寒い。霜はおりるし雪だって降る。アスファルトが敷き詰められたヒートアイランドの東京と比べ、大分は街中でもいまだ土が多い土地なので寒い日は身体の芯まで震え上がる。今年は暖冬だったので、3月くらいに帰るのがちょうどよいかなって考えて航空チケットを予約していた。

ところがコロナ禍だ。

2月初めに3711人の乗員乗客を乗せたダイヤモンドプリンセス号で新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生し、合計712人の患者が確認された。この時期はまだ国内の感染者数は出ておらず、ダイヤモンドプリンセス号での集団感染は日本国内で起きたことではなく、「外国を航海してきた豪華客船の乗員・乗客が、どこかの国でコロナに感染して、たまたま日本に帰港したタイミングでクラスターが起きたのであって、コロナの感染拡大はあくまでも豪華客船の船内だけだ」っていうロジックが心の片隅にあった。新型コロナウイルスの感染とその拡大は、中国や豪華客船内に限ったことで多少の恐怖は感じてはいたものの対岸の火事のようにも思っていた。

だから現に2月初めの時点では僕自身、大分へ帰省することを中止にするなんて考えてもいなかった。

新型コロナって中国・武漢で去年の12月8日(←この日はなんと僕の誕生日)に最初に発見され、年末年始に一気に中国国内で感染爆発が起きてから大々的に報道されいたのにも関わらず、2月初めの僕たちの行動やマインドってそんな悠長だったっけ?って今となってはにわかに信じがたいけど、僕のカレンダーのスケージュールや行動履歴を見ても、その頃のSNSを見返しても、3月中旬以降4月や5月のネガティブなマインドには程遠い。

中国・武漢で新型コロナ対策の巨大新病院がわずか10日で完成したっていう報道に対して、日本国内のSNSでは「プレハブみたいなもんでしょ」「強制収容所」などと揶揄する表現も見られ、さらに中国の企業と資材と人材が結集された建設作業をライブ配信する中国メディアに対しても、多くの人が感服するどころかまったくもって他人事であったり嘲笑ったりしていた。

大好きなバンドのANTHEMの35thアニバーサリーツアーのプロローグ公演も、今考えたらギリギリのタイミングながら2月15日(土)に行われている。僕はチケットの抽選に漏れその公演自体もSOLD OUTだったのでLIVEは観ることができなかったんだけど、当日券が出れば当然参戦するつもりだった。その翌週に僕はこれまたギリギリのタイミングで映画「1917 命をかけた伝令」を劇場で観ている。その劇場はアカデミー賞直後ということもあってほぼ満席だった。2月初めから中旬くらいの時期って、国内における新型コロナウイルスの感染拡大に多くの国民はまだまだ懐疑的だった。

ところが2月14日に国内で初の感染者が確認され2月後半にかけて徐々に感染者が増加していくと、2月27日に政府は突如3月2日から全国すべての小中高の臨時休校要請を発表。そのころから一時的に僕たちのコロナへの警戒心が強まったものの、3月の3連休直前に安倍晋三首相が記者会見で「何とか持ちこたえている」、「感染拡大のリスクの低い活動から、徐々に解除することを検討」、「小中学校や高校などに要請している一斉休校について、一部解除する方向で検討」と発表したことから、国民に「気の緩み」が生じた。

初めて経験する3週間に及ぶ小・中・高校の一斉休校に早くも自粛疲れがあったし、首相の「今後、予定されている卒業式についても、安全面での工夫を行った上で、是非、実施していただきたい」といった会見内容からくる「一息ついた」感も重なって、繁華街や観光地に一気に人が溢れ出た。

東京も大阪といった都会の街にも、京都などの観光地にも、それこそ桜の開花した地元の公園にも「屋外だから大丈夫だろう」との誤った認識も重なって人の流れが大幅に増加した。それが原因で4月に感染が急速に拡大したのは周知の事実だ。そして、3月24日の東京オリンピック・パラリンピックの1年延期決定や、同29日の志村けんさんの死に直面して、ようやく国民が新型コロナウイルスの脅威が身近なところにまで差し迫っていると認識するようになった。

春先の大分行きを断念したのは2月の終わりあたり。実家にいる両親は75歳を超えているし、僕がコロナに感染していても自覚症状のないまま実家にウイルスを持って帰って、両親に感染させたらエラいことになる。両親にしたって実際は「いまは帰ってきてほしくない」と思っているだろうから、航空チケットは泣く泣くキャンセルした。

そんな折、3月の初めに母親の持病の喘息が悪化して緊急入院したとの連絡が入った。深夜に呼吸困難になったらしく、父親の車で近くの救急病院に搬送。診察の結果、喘息ではなく心臓弁膜症からくる心不全だった。

呼吸困難って聞いて一瞬コロナじゃないか?ってビビったけど、PCR検査の結果は陰性で胸を撫で下ろした。入院してから数日たったくらいから母親からLINEで頻繁に連絡がくるようになった。一人部屋で暇なんだろう、平日の昼間にLINEが来るから、こちらから電話をかけてよく話しをした。少し苦しそうながら元気っぽいんだけど、コロナ対策で親族でも誰一人面会には行けないので心配だった。父親は着替えを持って病院に行くんだけど受付までしか行けず、病棟には入れない。近くにいながら母親の顔を観ることができない父親や兄家族はそれはそれは歯がゆかったに違いない。

母親は1週間くらいで一旦は退院したんだけど、自宅療養中に病状が再び悪化。4月中旬に再入院し4月28日に心臓弁膜症の開胸手術を行った。手術は成功し、その後2週間のリハビリを経て母親は5月12日に退院した。しかし、退院してもコロナ禍なんで帰省して快気祝いにすら行けない。元気な姿はLINEのビデオ通話で確認できるんだけど、やっぱり実際会って話をしたいよ。何なんだこのモヤモヤした気持ちは。僕たちの経済・社会活動を制限してきた新型コロナウイルスは、人と人の絆まで引き裂こうとしているのか?

勘弁してくれよ、コロナ。

〜おわり

 

 

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