第3回:彷徨デザイナー日誌

Anarchy,
Chaos,
Psychedelia,
A fascinating our country.
Live in JAPAN
21-22

政治的混乱、
混沌、
幻覚、
魅力的な我が国。
2021-21、日本に生きる

2021春夏にリリースしたTeeシャツからスタートした「Irony〜風刺」を2022春夏のクリエイションの中にも織り込んだコロナ禍で長期間我慢を強いられる状況が続いている中、臆することなく声を上げて立ち上がる時がやってきたと切に感じている

日本は今、リーダーたちによる後手後手のコロナ対応で感染力の強いデルタ株が蔓延し、ここに来てまさかの感染爆発。毎日の全国の新規コロナ感染者が2万人を超え、医療崩壊が現実のものとなって、コロナ患者が病院に入院できず、都内の入院待機者や自宅療養者は3万5千人を超える。

救急車を呼んでも入院先が決まらない搬送困難事案が続出し、何時間も救急車の中で過ごすこともあり、挙げ句の果て入院先がなくて自宅での入院待機を余儀なくされた患者が自宅で亡くなるケースも出始めている。

これってワクチン接種前の去年の欧米各国や、今春にインドでおきたオーバーシュートと同様で、臨時の野戦病院や体育館みたいなところで簡易ベッドに横たわったコロナ患者が酸素吸入をしている姿を僕達は散々ニュースで観てきた。これが今日本で僕たちの身近で起きようとしている。

リーダーはこの状況になってやっとこさ臨時の医療施設(野戦病院)建設の意向を示した。去年の2月、コロナが感染爆発していた中国武漢で、わずか10日の工期で巨大な入院治療施設「火神山医院」が作られ、近隣に突貫工事で同様施設も建設して合計2600の病床を確保し感染拡大を食い止めたのは記憶に新しい。

あのころ(去年の2月)の日本の風潮は、中国のそんな状況をテレビで観ながら対岸の火事としか思ってなかったし、清潔でチリなんてひとつもなくて美しいことがマストの病院を、突貫工事で簡易的な構造の巨大な野戦病院を作り上げるなんて中国のやることはやっぱり無茶苦茶だって嘲笑う傾向すらあった。

しかし、中国政府による臨時の医療施設建設は、工場であらかじめつくった部品を組み立てるプレハブ建築だったことや、民間の大手企業と人民解放軍の見事なコラボレーションから建設されたことから考えると、世界で類を見ない最先端の防疫事業だったことがわかる。

日本はコロナ発生から1年半を経過しているにもかかわらず、臨時の医療施設建設だけではなく、いまだ政府のコロナ対応が遅れたままだ。

この1年半、日本のリーダーたちは何をしてきたのだろうか?日本では最悪の事態には至らないと希望的観測でいたのか?それとも神の国ニッポンだから今回もまた「神風」が吹いてくれてコロナを吹き飛ばしてくれるとでも思っていたのか?

もちろんそんなことはないんだけど、実際今の日本は政治が正常に機能していないといっても過言ではなく、これはまさに僕たちが初めて経験する「アナーキー(政治的混乱)」であり、「カオス(混沌)」だ。

それなのに「オリンピックでメダルラッシュがあれば」や「ワクチンが行き渡れば」その後には国民は政府のコロナ対応の迷走をパッと忘れて、秋の衆院選は今回もまた与党が圧勝するというリーダーたちの勝手な「サイケデリア(幻覚)」。

トホホなリーダーたちに支配されている我が国は本当に「魅力的な国」だよ。そんな想いを込めた「Irony〜風刺」。

欧米各国やインドのオーバーシュートのあと、犠牲者を埋葬するためのおびただしい数の墓穴の映像や、火葬が間に合わず本来火葬する場ではない場所で一斉に犠牲者が火葬される映像を否応無しに目の当たりにした。

Ironyがただの風刺では済まされない現実が今差し迫っている。もう我慢ばかりしてちゃダメだ。本当に声を上げて立ち上がる時がやってきたんだ。

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